役立つ情報がわかりやすく手に入る

Vol.18 中国の情報を知る方法 2

2011年11月17日発行

前回のコラムから2ヶ月も空いてしまいました。連続での内容なのにすみません。今後はこれまでどおり1ヶ月に1回のペースコラムを書いていきたいと思います。

さて、今回は前回の続きで「中国の情報を知る方法」のパート2となります。本題に入る前に、項目だけでも前回のおさらいをしておきます。前回の「中国の情報を知る方法1」は以下のような内容でした。

[前回の項目]

1.フリーペーパーの入手

1-1 全国版フリーペーパー

①Whenever
②Concierge
③SUPER CITY

1-2 地域版フリーペーパー

①<上海> Bros ブロス
②<北京> TOKOTOKO トコトコ
③<広東・香港> Crossroad
④<大連> Look大連
⑤<大連> ビブレ
⑥<青島> すまいる青島
⑦<青島> コミュニケーション青島
⑧<青島> ナビゲーター

1-3 新聞系フリーペーパー

①<上海> <上海・北京・広東> ジャピオン
②<上海> らくらくプレス
③<上海> Bizpresso ビズプレッソ

1-4 専門業界フリーペーパー

①<中国全土> EMIDAS

1-5 フリーペーパーの入手方法

①現地の日本人が良く行く場所で入手する
②ホームページで手に入れる
③定期購読する
④ネットショップで購入する
⑤専門店で見る

項目をご覧になっていただければお分かりのように、前回のコラムではフリーペーパーについてだいぶ詳しく書いてきました。現地の情報を収集する方法として最も簡単で有効な方法はやはりフリーペーパーの入手だと思います。ただ、それ以外にも情報収集のために行ってみるとよいことがいくつかあるので、ご紹介したいと思います

[2.コミュニティー]

まず一つが様々なコミュニティーへの参加です。コミュニティーに参加し、参加者と会話することで、現地のお得な情報や、困ったときのお役立ち情報を手に入れることができます。

中国に住み始めたばかりのころは、もしかしたら友人も少なく少し心細いかもしれません。そんなときの知人・友人を増やす方法としても有効です。

地域ごとに様々なコミュニティーが存在すると思いますが、ここではどの地域にもある一般的なものを取り上げてみます。ちなみにこのようなコミュニティーの情報に関しては、やはりフリーペーパーに頼るのがよいと思います。フリーペーパーには必ずこれらの情報が掲載されています。

2-1 県人会

「○○県人会」という同郷の人たちの集まりが、たいていどの地域にも必ずあります。必ずしもその地域出身である必要はなく、何かしらゆかりがある人や、ただ単に興味がある人でも普通は参加可能です。

人間は共通点があればあるほど仲良くなるスピードが速いと思います。そのような意味で県人会は地域という共通の背景を持った人たちが集まる場所なので、知人を作るのに最も手軽なコミュニティーだと思います。

一般的には定期的にどこかのお店に集まり飲み食いしながら懇親を深める形になります。幹事さんに連絡を取り開催場所、日時を確認してみるとよいでしょう。

地本ネタで盛り上がったり、時には共通の知人がいたりしてびっくりするかもしれません。

2-2 同窓会

高校や大学のOB会や同窓会と言ったコミュニティーも結構あります。上海などでは大学対抗のスポーツ大会などもあるようで、大学対抗ゴルフコンペは300人以上も参加する大きな大会となるようです。

こちらも幹事さんに連絡を取ってみましょう。もし自分の大学の同窓会が存在しないようであれば、自ら作ってしまうというのも手です。コミュニティーの情報をフリーペーパーに掲載する場合は、無料でできる場合が多いので、フリーペーパー担当者へ連絡してみましょう。

2-3 同期会

同じ年代で構成するコミュニティーです。70年会とか75年会というような形で呼ばれます。県人会や同窓会の場合、参加者の年代が幅広くておもしろい面はあるのですが、話が合うのはやはり同年代かもしれません。

そんな時に行ってみるとよいのが、同期会です。同年代ならではの興味、流行などで話が弾んだり、または共通の悩みなども相談できるでしょう。同期会で生涯のパートナーを見つけた、なんて話も時々聞きます。

2-4 サークル

それぞれの地域には様々なサークルが存在します。スポーツ、文化活動、勉強会、ボランティア、などなど。これまで紹介してきたコミュニティーは、集まって食事しながら話をするのが主な活動ですが、サークルの場合は懇親以外に主となる活動があるため、目的がはっきりしている人たちが集まることになります。

情報収集という目的は副目的になってしまうかもしれませんが、サークル活動を通して仲の良い知人ができれば、情報も自然と集まってくるようになります。結構マニアックなサークルもあるので、自分と同じちょっと変わった趣味を持つ仲間にも出会えるかもしれません。趣味が合えば仲良くなれること間違いなしです。

こちらもフリーペーパーでチェックして、幹事さんに連絡してみましょう。

以上がコミュニティーを活用した情報収集方法のご紹介で、地域情報を得るためにはとても有効な方法ですが、気をつけなければならないこともあります。それはコミュニティーの開催趣旨に反しないように参加するということです。

純粋に友人を作るためであったり、活動を楽しむための参加であれば問題ないのですが、時々営業や売り込み目的で参加してしまう人もいるようです。このような行動はコミュニティーの開催趣旨に反することになり、他の参加者にも不愉快な思いをさせてしまう場合も出てしまいます。友人を増やすため場であるはずなのに、結果的に自分の印象を悪くしてしまい友人が減ってしまった、などという事にもなりかねません。コミュニティーに参加する場合は、その趣旨に合った参加の仕方をするようにしましょう。

[3.公共機関]

フリーペーパー以外の情報収集方法の2つ目は、公共機関を頼る方法です。ここでの公共機関というのは日本人が中国に進出するのを支援する機関を指します。いくつかの機関がありますので、ご紹介します。

3-1 大使館・領事館

やはりまずは日本国大使館・領事館でしょう。と言っても、これらは国の代表機関となるため、個々人の細かい情報を扱っているわけではなく、国と国との関係情報であるとか、政治、経済、文化交流などを中心としたマクロな情報の扱いがメインとなります。

2011年11月現在、中国で領事館が設置されている場所は以下のとおりです。我らが青島にも領事館があります。

公館名 管轄地域
在中国日本大使館 北京市、天津市、陝西省、山西省、甘粛省、河南省、河北省、 湖北省、湖南省、青海省、新疆ウイグル自治区、寧夏回族自治区、チベット自治区、内蒙古自治区
在上海総領事館 上海市、安徽省、浙江省、江蘇省、江西省
在広州総領事館 広東省、海南省、福建省、広西チワン族自治区
在瀋陽総領事館 遼寧省(大連市を除く)、吉林省、黒龍江省
在重慶総領事館 重慶市、四川省、貴州省、雲南省
在大連出張駐在官事務所 大連市
在青島総領事館 山東省
在香港総領事館 香港特別行政区、マカオ特別行政区

もし近くに大使館・領事館があるようでしたら、一度訪問してみるといいでしょう。中国で生活する際の注意事項や、文化交流のお知らせなど、中国生活初心者にとって役に立つ情報をいくつか入手することができます。パスポートの更新、結婚の手続き、選挙、なども領事館で行うことになります。

それから、外国に住んでいる日本人は、当地の大使館または領事館に情報登録しておかなければならないというルールがありますので、ホームページから自分の情報を登録しておきましょう。大使館・領事館が発行するメールマガジンなども登録でき、政府からの連絡事項を受け取ることができます。情報登録は行わなくても特に罰則はないのですが、国家の緊急時や個人として何かあった時の最後の頼みの場所となるため、情報登録は行っておくことをお勧めします。

3-2 日本商工会・日本人会

大使館・領事館より少し企業・個人に近い存在として、日本商工会・日本人会などがあります。商工会は企業の団体、日本人会は個人の団体という区分です。「同じ日本人同士、集まって頑張っていこうや!」といった感じの組織です。

地域ごとに組織があり、各地で呼び方は異なり、地域によっては商工会と日本人会が合わさっているものもあります。ここでは一般的な呼び方として「日本商工会」「日本人会」という呼称を使います。

地域によって団体の規模が異なり、大きい組織の場合は当然専用の事務所・専属の事務員を置き、ホームページなどもしっかり持っています。小さい組織の場合は、事務所は特になく、持ち回りで役員を行なっている形となります。日本人学校の運営などもこのような組織が中心となって実施することになります。

企業であれば現地の日本商工会、個人であれば日本人会に加入しておくとよいでしょう。会費が必要になる場合がほとんどですが、これらの組織を通していろいろな情報を得ることができます。

事務所がある場合は事務所を訪問し、もし事務所が存在しないようだったら役員や幹事を行なっている方と連絡をとってみましょう。このような組織の事務局員や役員幹事をされている方は、たいていその地域での経験が長い方が多いので、組織から情報を収集するというよりは、そのような方々からお話を聞くほうが有益な情報を得ることができるかもしれません。これらの連絡先もたいていはフリーペーパーに載っています。

商工会は定期的に会合を行なっているので、その会合に参加してみると地域の企業の情報などを知ることができます。日本人会では季節のイベント情報や日本人学校のお知らせなどを入手できます。地域の団体によってはメールマガジンなどを発行しているところもあるので、そのような情報も活用して行きましょう。

少し古いデータで恐縮ですが、手元にある資料を元に、中国にある日本人組織をまとめてみたのでご紹介します。すべて2007年10月時点での情報です。現在の会員数は当時に対し増減があると思いますが参考にしてみてください。

所在地 名称 会員(法人・社) 会員(個人・人)
北京市 中国日本商会 641 49
北京市 北京日本人会   1505
天津市 天津日本人会 328 639
青島市 青島日本人会 340 90
西安市 西安日本人クラブ 33 9
武漢市 武漢日本商工クラブ 70  
煙台市 煙台・威海日本人会 61 204
長沙市 湖南省日本人会   140
拉薩市 拉薩日本人会   6
済南市 済南市日本人会 14 45
成都市 成都日本商工クラブ 83 7
重慶市 重慶日本商工クラブ 42 14
昆明市 雲南日本商工会 9 22
瀋陽市 瀋陽日本人会 93 363
大連市 大連日本商会 710 46
長春市 長春日本商工会 32 71
ハルビン市 黒龍江省日本商工会 9 19
上海市 上海日本商工クラブ 1890 191
南京市 南京日本商工クラブ 78 31
何通市 何通市日本人会 140 20
蘇州市 蘇州日商倶楽部 391 52
無錫市 無錫日本人会 216 12
寧波市 寧波市外商投資企業協会日商倶楽部   217
昆山市 昆山会 170 500
杭州市 杭州商工クラブ 94 5
広州市 広州日本商工会 492 79
深圳市 深圳日本商工会 375 22
珠海市 珠海日本商工会 90  
汕頭市 汕頭日本商工会 23  
厦門市 厦門日本商工倶楽部 102 19
福州市 福州市日本企業会 76 23
東莞市 東莞長安鎮日商企業連絡事務所 85 5
恵州市 恵州日本人会 48 168
香港市 香港日本人商工会議所 598  
香港市 香港日本人倶楽部 405 2066
澳門市 澳門日本会    

3-3 JETRO

日本貿易振興機構ことJETROも有効な情報源です。こちらは主に企業が対象となり、内容もビジネスに関係したことが中心となります。地域ごとに中国経験豊富なアドバイザーなどがいらっしゃるので、これからビジネスを始めようと思っている場合や、ビジネスを始めて間もない方などは一度訪問してみると良いと思います。いろいろと相談にのってくださいます。

中国には以下の地域にJETROがあります。
北京、上海、大連、青島、武漢、広州、香港

JETROのホームページに行くと、各地域の経済情報や、統計情報など詳細な情報が掲載されてあり、これらの情報だけでもとても参考になります。ちなみに我らが青島の情報もかなり詳しく載っていますので、少し例を挙げて紹介してみましょう。

人口 市全体 763.64万人(2010年末時点)
在留邦人 2,501人(2010年12月時点、青島日本国領事館データ)
日系企業数 759社(2011年1月時点、登記ベース)
国際コンテナ取扱量 中国第5位(1位上海、2位深圳、3位寧波、4位広州)2010年データ
最低賃金 市内7区1,100元(2011年3月1日施行)
農水産量順位(山東省) とうもろこし1位、小麦2位、落花生2位、綿花2位、りんご2位、なし2位、ぶどう3位、牛肉2位
(いずれも2009年実績)

また、時々、その時節に合わせた内容で無料セミナーや展示会などのイベントも開催しているので、そのようなイベントに参加することによって、流行りの情報を入手することができます。

3-4 地方公共団体の事務所

地方公共団体が独自に中国に事務所を設置している場合があります。県であったり、大きな市の場合は市として事務所を持っている場合があります。このような地方公共団体の事務所は、同郷の企業の中国進出支援が目的となりますので、企業として情報収集したい場合は、有効活用するべきでしょう。

都道府県、市町村独特の情報なども入手できるかもしれません。

3-5 日系銀行

民間の企業になりますが、公共機関に近い存在として銀行も含めてみます。中国に進出している日系銀行は大手都市銀行が中心となります。これらの銀行の中国進出目的もやはり日系企業のサポートであるため、中国での取引先はほとんどが日系企業のはずです。様々な業種の日系企業とつながりがあるため、情報を持っています。

銀行の中には、他の企業同様、法人を持って営業を行なっている場合と、情報収集を中心の事務所だけの場合があります。情報収集中心の事務所の場合は、情報交換にも進んで応じてくれると思いますが、法人の場合は銀行側にも商売がありますから、情報だけ提供というわけにはいかなくなるでしょう。情報をもらう側としては、口座を開設するなり、口座取引量を増やすなり、銀行にもお返しをしていくのがビジネスのマナーとなります。

ここまでが、「フリーペーパー」、「コミュニティー」に続く3番目の情報収集方法である「公共機関」の説明になります。今回のコラムではできるだけお金を使わないで情報収集する方法を紹介していますが、もしお金を支払ってもいいというのであれば、コンサルティング会社や調査会社に依頼することになります。

実際に中国で会社を設立することになった場合などは、コンサルティング会社などにある程度お金を払って、しっかりしたサポートを受けたほうがいいでしょう。このコラムは、会社を設立する前段階、中国にいらっしゃる前段階の情報収集に役立ててくだされば幸いです。

これまでご紹介してきたように、フリーペーパーやコミュニティー、公共機関を利用することによって、お金を支払わなくても結構な量の情報を入手することができます。もちろん、実際に自分で足を使って動かなければならないので、お金を払って入手するよりずっと手間はかかるし、時間もそれなりに必要になると思います。でも、こうやって自分の足を使って得た情報というのは自分自身の血肉となりますので、将来大きく活きてくると思うんですよね。

ゴビーズメンバーは「自分でやってみたがり屋」が多いので、こんな風にして動きながら情報収集に励んでいます(お金があまりないっていうのもありますが…^^;)。そして、自分の目で見て得た情報だからこそ、こうやって自信を持って発信できています。

これからも、スピードは遅いかもしれませんが、皆さんのお役に立てる情報を発信していけるよう頑張っていきたいと思います。

今後も乞うご期待!

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