役立つ情報がわかりやすく手に入る

Vol.16 中国で仕事を探す方法 2

2011年7月29日発行

ゴビ太郎です。今回のコラムは前回の続きです。前回は中国で仕事を探す方法の一つとして「人材紹介会社に依頼する」という方法についてご説明しました。今回は二つ目の方法として「求人サイトで会社を探す」ということについて書いてみたいと思います。

[前回の項目]

1.人材紹介会社に依頼する

1-1 人材紹介会社に依頼する場合のポイント

①費用は不要
②日系人材会社が多く存在する
③登録制

1-2 主要人材紹介会社

①インテリジェンス
②パソナ
③テンプスタッフ
④リクルート
⑤JAC

[2.求人サイトで会社を探す]

人材紹介会社に依頼する場合は、人材紹介会社に自分の代理人となってもらい、自分に合った会社を探してもらう形でしたね。そのため、人材紹介会社からの連絡を待つ、といういわば少し受け身の就職活動と言えます。それに対し、求人サイトで会社を探す場合は、自分から気になる会社を探しアプローチをすることになるため、能動的な就職活動になります。日本での一般的な就職活動と同じですね。

2-1 求人サイトで見るべきポイント

求人サイトには様々な会社からの求人情報が掲載されているわけですが、特に注意して見た方がいいと思われるポイントをいくつかご紹介いたします。

①給料相場

就職活動の中で最も気になるポイントの一つが給料だと思います。正直な話、中国の現地採用の場合、日本で働くのに比べて給料の絶対額はかなり少なくなります。以前のコラム「Vol.11 中国に住む方法」の中でも書いたように、現地で生活していく分には問題ないかもしれませんが、将来日本に帰った時に備えた貯金はできないと考えた方が良いと思います。現地で一生暮らしていく覚悟がある人であれば、その分の貯金はできると思います。

そのような意味で、中国で働くということは「将来のための経験を買う」と考えるのが良いでしょう。今後はきっと役に立つと思います。
[参考] http://cn.gobies.com/ja/special/gobitaro/718-gobitaro-vol11.html

さて、その給料ですが、実際のところ一体どれくらいなのか。各サイトの求人案件をざっと見てみるとおおよその相場が分かります。簡単な業務で8,000元(約10万円)~10,000元(12.5万円)、少し経験が必要になると10,000元(12.5万円)~20,000元(25万円)、管理職・専門職の場合20,000元(25万円)以上、と言ったところでしょうか。

地域によってもだいぶ異なりますので、いろいろな求人情報を見てみてください。

②情報発信元

求人サイトに掲載されている求人情報には、実は大きく分けて2種類の情報があります。人を採用したい企業が直接掲載した情報と、そのような求人を希望する企業から人探しを依頼された人材紹介会社が掲載する情報です。

求人希望企業が直接掲載する場合は当然その企業名、住所などが記載されています。しかし、人材紹介会社が記載した情報の場合、実際の企業名、住所などは記載されていません。求職者と求人希望企業が直接連絡を取り合うのを避けるためですね。

求人情報を探す求職者側としては、やはり最終的に就職する企業の情報を知れた方が良いわけですが、実際は人材紹介会社の情報がかなり多く存在します。人材紹介会社の求人情報の場合、まずその人材紹介会社へ連絡し、登録し、紹介してもらい、企業へ応募、というプロセスになることを考えておく必要があります。

人材紹介会社の求人情報自体は別に悪いことではないのですが、応募までのステップが少し多くなることになりますね。まぁ、その分人材紹介会社のフォローが入りますから、安心できるということにもなります。

③付帯情報

各求人サイトには、求人情報以外にも、就職・転職に関わる役に立つ情報が掲載されている場合がよくあります。中国での就職活動の方法を日本で探そうとすると、Webサイト以外には情報があまり多くありません。そのため、求人サイトなどに載っている情報は最大限活用したほうが良いでしょう。

前述の給料の相場や、生活環境、言葉の問題、VISAの問題、など気になることがたくさんあると思います。それらに関しても求人サイトなどでかなりの情報を仕入れることができます。経験者の声などを載せているサイトもありますので参考にしてみてください。

また、求人サイトには、人材紹介会社などが主催するセミナー情報などもよく掲載されています。情報を仕入れるにはやはり人の話を聞いてみるのが一番です。「転職説明会」「キャリア相談会」「就職相談会」「キャリアカウンセリング」など、各社呼び方は異なりますが、すべて就職活動を支援してくれるものです。日本で開催されるものも結構ありますので、日程と場所を調べて可能な限り参加してみることをお勧めします。このようなセミナー情報は各人材紹介会社のホームページでも案内されていますので、チェックしてみてください。

ちなみに、人材紹介会社からすると、このようなセミナーが自社への登録人材を増やす場所となります。

2-2 主要求人サイト

2-1では、「Webサイト以外では中国で就職する方法を知るチャンスが少ない」と書きましたが、Webサイト上には実は結構たくさん情報が転がっています。ただ、逆に多すぎてどの情報を信用したらいいのか分からない、というのが多くの人の意見だと思います。

そこで、今回はボクがお勧めする信用できる求人サイトを3個ご紹介したいと思います。いずれもボクの友人が実際に利用して就職した実績があるサイトですので、信頼できると思います。

①カモメ中国転職

名称 カモメ中国転職
URL http://kamome.cn/
運営母体 株式会社リクルート

Googleなどの検索サイトで検索すると、たいてい一番上に出てくるのがこのカモメ中国転職のサイトでしょう。2004年からサイト運営が開始され、現在に至っていて、中国における求人紹介サイトとしては古株です。

以前は「空カモメ株式会社」という会社が運営していたのですが、2011年3月、その事業をリクルートに譲渡し、現在の運営はリクルートが行っています。
[参考] http://kamome.cn/kamome/index.php?itemid=1820

中国の人材情報に特化したポータルサイトとしては最も有名で、最も利用者が多いと思われます。サイト運営は広告収入がメインで、各人材紹介会社、人材を募集している企業がスポンサーとなって広告を出しています。

ちなみにこのサイトが他の求人サイトと大きく異なる点は、企業側の求人情報掲載が基本的に無料という点です。記事形式やセミナーの案内などの広告は有料となっていますが、文字のみの情報掲載は無料となっており、企業側からすると非常に便利なサイトと言えます。日本のリクナビなどは掲載だけで数十万円かかりますからね。求職者側はもちろん無料で使用できます。

また、企業からの求人情報についても、無条件で掲載するわけではなく、一件一件運営会社がチェックしています。いい加減な内容や良く分からない組織の求人情報だったりすると、掲載を拒否される場合もあるため、掲載されている情報は信用できる内容と言うことができます。求職者にとっては安心できる点です。

カモメはここ2,3年中国に限らず、東南アジアにも展開していて、シンガポール、ベトナム、タイなどの求人案件も掲載されています。いろいろな国の求人情報を見ているとその国の状況なども見えてきておもしろいものがあります。今どんな業種でどんな職種が必要とされているのか。また、そんな現状を踏まえて今後はどんな人材が必要となると考えられるか。こんな情報収集にも求人サイトは使えます。ぜひご覧になってみてください。

②ちゃいなびワークス

名称 ちゃいなびワークス
URL http://www.chinajob.jp/
運営母体 株式会社チャイナ・コンシェルジュ

 

チャイナ・コンシェルジュは中国主要都市で日本人向けフリーペーパー「コンシェルジュ」を発行している会社です。大連、北京、上海、香港に法人を持ち、メディアとして活躍しています。

中国で発行されている主要なフリーペーパーは大きく3種類あり、「コンシェルジュ」はその一つとして中国に住む日本人の必需品となっています(ちなみに他の2つは「Whenever」と「Super City」)。各メディアは基本的に雑誌中心の事業展開ですが、同時にWeb上でも各社サイトを持ち情報発信を行っております。

その3大メディアの中で、最もWebサイトに力を入れているのがチャイナ・コンシェルジュと言えると思います。Webサイト「ちゃいなび」の運営を開始したのが1999年です。その後、「ちゃいなび」から求人情報だけを独立させ現在の「ちゃいなびワークス」が発足しています。

今回のコラムで紹介する求人サイト「ちゃいなびワークス」の特徴は、アナログと連動している点です。先述のように運営母体はフリーペーパー発行をメイン事業とする会社であるため、実際に足で行動する営業マンが多数存在します。他の求人サイトがWeb上で広告を募集し、メールと電話でのやり取り中心でサイトが運営されているのに対し、「ちゃいなびワークス」は人と人が実際に会って得た情報をもとに運営されていると言えます。そのため情報の信頼性は高いものがあります。

また最近では雑誌の「コンシェルジュ」の中に「ちゃいなびワークス」という小冊子が付属として付いていて、雑誌とWebの情報連携を図っています。雑誌で多くの人に目に触れさせ、詳細情報についてはWebに飛ばす、という作戦です。このあたりの情報拡散手法もフリーペーパーというメディアを持っている強みです。他の求人サイトの場合、認知度を高めようとしても、どうしてもWebサイト上の広告宣伝に限られてしまうため限界があります。

もっとも、雑誌の「コンシェルジュ」は基本的に中国でしか手に入らないため、上記の「雑誌Web連携作戦」は中国に住んでいる日本人を対象とした認知度アップ作戦ということになります。日本に住んでいる人に対しては、やはりWebサイト上での宣伝に限られますね。

この原稿を書いている2011年7月20日現在、「ちゃいなびワークス」のサイトを見てみましたが、広告を出しているのは全部人材紹介会社だけのようですね。以前はもっと一般の企業が直接求人広告を出していたように思えるのですが、少し変わってきたようです。今後も気にしながら見ていってみたいと思います。

③エクスプロア・サーチ 求人・求職・転職

名称 エクスプロア・サーチ 求人・求職・転職
URL http://sh.explore.ne.jp/search/search1.php
運営母体 株式会社上海エクスプローラー

この運営母体の上海エクスプローラーは、「エクスプロア」という中国のポータルサイトを運営しています。上海を中心として、北京、広州、深圳、香港の各都市のエクスプロアがあり、現地のお役立ち情報がたくさん掲載されています。中国情報に関して有名なポータルサイトの一つです。

今回ご紹介する「エクスプロア・サーチ 求人・求職・転職」はポータルサイト「エhクスプロア」の一部になります。求人・求職・転職に特化したページという形です。

ポータルサイト「エクスプロア」は完全にWeb上の広告収入だけをメイン収入として運営されていると思われます。サイトの構成、仕組み、規模等を考えると恐らく数人で運営されているのではないかと想像されます。

この「エクスプロア・サーチ 求人・求職・転職」サイトの特徴は、求人情報が多い点です。カモメサイトに負けず劣らず求人情報が多くあります。しかも人材紹介会社の情報ではなく、企業からの直接の情報が多くなっています。企業名が分かるので、その企業のホームページを検索したりして、情報収集することができます。

しかしサイト自体は使いやすいとは言い難いものとなっています。検索機能がないため、欲しい情報を探すのに苦労します。情報は新しいもの順に並んでいるため、情報を探すためには「次へ」をどんどんクリックしなければなりません。

ただ、このマイナスポイント分を割り引いたとしても、求人案件数が多いことを考えると、十分利用価値はあると言えます。

さて、ここまで2回のコラムに渡って「中国で仕事を探す方法」について書いてきました。ボク個人のかなり主観的な内容となっていますが、ボクが中国で4年間暮らしてきた中で知り、感じた内容です。

この情報自体に信憑性を出すためにも、一般的な表現ではなく、あえてボク個人の視点からバッサリ切ってみました。実際に住んで経験してみないと分からない情報であるということを読者のみなさんに分かってほしかったからです。

今回の2回に渡る内容はボクが行いたいことの一部分でしかありません。やはりボクはたくさんの日本人に中国に来てみてもらいたいし、就職先がなくて困っている人たちにはぜひ中国で働くということを選択肢に入れてもらいたいと思っています。

それだけの価値が、今の中国にあると思うからです。

これからもボクたちにしかできない中国情報を発信していきたいと思います。

そして、一人でも多くの人が中国に来るきっかけを作れたらいいなと思います。

がんばるぜ!

Comments are closed.