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Vol.12 ポリシーを持つ

2011年3月31日発行

こんにちはゴビ太郎です。日本での大震災からもうすぐ3週間が経とうとしています。この期間、たくさんのことが一気に起こり、ボクの頭の中が一瞬カオス状態になりました。中国に住んでいるボクでさえこんな感じなのですから、日本の被災地、または関東地区に住んでいらっしゃる方はなおさらのことだと思います。

今回のコラムではこの期間にカオス状態になりながら、ボクが思ったことを書いてみたいと思います。

3月11日(金)に地震が起こってから、3月21日(月)くらいまでの約1週間は、ボクは手に仕事がつきませんでした。ゴビーズのニュースレターでもお伝えしましたが、ゴビーズメンバーは仙台にゆかりがあるメンバーが多く、副社長タカハシにいたっては家族が仙台にいます。社長の権藤にしても仙台近辺にたくさんの友人がいて、震災発生時は安否が定かではありませんした。テレビを見るたびにその壮絶な映像に何度も涙を流しました。

ゴビーズ内では被災地及び被災者の支援を第一優先にしようという方針がすぐ決定し、社員全員で支援活動に取り組むことになりました。社員全員で同じ考えを持てたことは幸いでした。こんな仲間たちで良かったな、と。ボクが言うのもなんなんですけど、みんなお人よしが多く、自分のことより他人の事を優先させてしまう人たちなんですよね。最近はだいぶ落ち着いてきて、こうやって考えを整理できるまでになっています。

少し前置きとなってしまいましたが、このあたりのことも今回の内容に関わってきますので、少し書かせていただきました。

[こんなときだからこそ]

さて本題に入ります。今回の震災を経てボクが強く思ったこと。それは「個人がもっと考える力をつけなければならない」ということです。

誰も経験したことがない事態が起こっただけに、みんなどうしたらよいか分からない状況に陥りました。それは被災された方々、そのご家族たちだけではなく、政府の方々、友人たち、外国に住んでいる日本人、外国人たち、全員にとって初めての経験でした。

言わば、日本という船が嵐に巻き込まれ遭難し、無人島に流れ着いたような感じです。そこには嵐で怪我をした人がたくさんいて、手当てをする道具も満足になく、食料等の物資も不足している。嵐で家族、友人、知人を亡くした人もたくさんいる。たどり着いた場所の一部では放射能が検出され、もしかしたら人体に影響がある可能性もある。政府という名のキャプテンたちは幸いにも無事で、国民たる乗組員たちを今後どのように導いていくべきかを毎日検討している。国民はどうしたらいいか分からず政府の指示を待つも、政府自身もどうしたらいいか分からず判断に迷っている状況。そうこうしていると、国民の中で「こうすべきだ」「ああすべきだ」という意見が出てくる。多くは有識者からの意見で、それは必ずしも統一されたものではない。そんな不一致な提言に影響され、政府の指示は一転二転する。そして政府の指示をあてにしている国民の動きは当然ちぐはぐ。ころころ変わる政府の指示に精神的にも不安定になっている。国民から政府への不信は高まる一方、だからといって国民たちも何をどうしたらいいのか分からないもどかしい状況。

大雑把に述べると現在の日本はこんな感じではないでしょうか。

政府がしっかりリーダーシップを取って国民を先導すべき、と一言で片付けてしまうのは簡単です。そのための国家のリーダーであり、ボクたち国民はそのために税金を払っている。「お前らがしっかりしないから、オレ達が何をやったらいいか分からないじゃないか!」と。

でも本当にそれだけでいいのでしょうか。国は政府のものではなく、国民一人ひとりで作っていくものではないでしょうか。政府だって人間で組織されている限り、できることに限界はある。どんなに優秀な人間だって、誤ることはある。ましてやこれまで経験がない未曾有の出来事に直面したときはなおさら。それが人間だと思います。

それで、何を言いたいかというと、こんなときこそ国民一人ひとりがしっかり考え、自分たちがどのような行動を取るべきかを自分たちで決定しなければならないのではないか、と思うわけです。

[被災地では]

被災地の方々は言われなくてもすでに自分たちで考え、行動していると思います。通信を含めたインフラが途切れたところで、生き抜くために必死に戦っています。避難所の名簿を写真で取ってWEBにアップして、それをもとに安否確認する取り組みなんて、誰が指示してできるでしょうか。現場の生命力から生まれた恐らく世界で初めてのことだと思います。
https://picasaweb.google.com/tohoku.anpi

また、ある看護師が緊急救護隊で被災地に行ってきた体験を書いてくれたブログを読みました。
http://blog.goo.ne.jp/flower-wing

ここに書かれてある現実が被災地にあります。ある友人の話では、家族が池の水を飲んで命をつないでいるそうです。これが現実です。現地では手段を選ぶ余裕はありません。とにかくできそうなことを片っ端から実施していく。ダメだったら他を考える。政府の指示を待っていたら助かる命も助からない。間違いかもしれないけど、何が正しいのかなんて誰も分からない。誰かに言われたからやっているのではなく、きっと全員自分たちの意思で、自分たちが正しいと思うことを実施しているのだと思います。

[非被災地では]

被災地以外の場所の人たちはどうでしょうか。ボクが思うに、こちらの人たちのほうが何をやったらいいのか迷っているような感じがします。2週間経ち、都内の交通もだいぶ回復してきました。まだまだ予断を許さない状況ではありますが、被災地に比べたら十分生活できるレベルではあるでしょう。

しかしながら、最低限の生活はできているだけに、政府から発表される情報に耳を傾けながら、毎日びくびく生活している人も少なくないのではないでしょうか。特に放射能関係に関しては、専門家によって意見が異なっています。専門的な知識がない一般国民では、どれを信じていいのかわからない状態だと思います。ある人は西へ非難し、ある人は大丈夫だからと地元に留まる。水は飲めるのか。

誰の言葉を信じればいいのかわからない状況。これが現在の日本でしょう。震災発生時、ボク自身もそうでした。そこで、ボクはボクなりにできることをやってみようと、とりあえず情報収集に努めてみました。ツイッターで情報を集め、各関係ホームページを読み、自分でできること、自分が行うべきことは何か、ということについて考えてみました。

インターネット上、特にツイッター上での議論にはすごいものがあります。政府が正式に発表する内容はテレビの内容とほぼ同時に掲載され、その内容とまた時を同じくして各有識者から意見が述べられます。特に原子力発電所問題はいまだに意見が分かれています。「原発から200キロ以外に避難すべき」「政府の言うとおり原発は問題ない」「いや、福島原発は今すぐコンクリートで固めてしまうべき」等です。

何を信じたらいいのでしょう。ボクの結論は、自分で考え、自分で出した答えを信じるべきだということです。「自分のポリシーをしっかり持ち、そのポリシーに基づいて行動すべき」というものです。たくさんの情報が飛び交う中、自分なりに情報を処理し、解釈し、理解し、それらをもとに判断する。そして判断したらその判断に責任を持つ。こうあるべきではないかと思いました。そのためには自分で情報を収集する力を養わなければならないし、判断する力を養わなければなりません。これまで以上に生きるということを自分で考える力が必要となります。もちろん、国の代表である政府や、公共機関の代表である電力会社からは事実を知らせてもらうことが前提です。

現在の放射能の影響について、政府を信じて大丈夫だと思えばその場に残ればいいし、他の専門家を信用して他の場所に避難するのもまた一つ。水を飲まないのも選択だし、飲むのも選択の一つ。どう判断するかは結局は自分次第。そして自分で判断して行動したのであれば、その行動に対して責任を持ち、後から文句は言わないこと。「だって政府がこう言ったじゃないか」なんて文句を言ったところで後から政府が何かしてくれますか?

「今の政府は何やってんだ」って文句言ったところで、その政府が国民一人ひとりのためにすぐ変わって何かやってくれますか?さっきも述べたように政府でさえも初めての経験なんです。彼らの情報は参考にはしても、100%あてにはするべきではないでしょう。

[自分の身は自分で考える]

自分の身は自分で考える。

誰も経験したことがないことをこれから経験していこうとするとき、これくらいの覚悟が必要なのではないかと思いました。これまでのように「政府が言うから」とか「周りの人がやっているから私も」とかといった、右ならえのやり方では新しい世界で生きていけないのではないかと感じました。だって、何が正しいのかなんて誰もわからないんだもの。

そのような意味で、自分の中にしっかりしたポリシーを持とう、というのが今回のコラムのテーマです。ポリシーとは自分の判断基準となる考えのことです。

ボクたちは政府に生かされているのではありません。自分たちで生きているのです。生活のベースとなる部分は政府から支援してもらい提供してもらっているとは言え、大部分を自分たちで決めて生きていける権利を持っています。自分の人生が政府に決められるみたいに考えて生きるなんて全然おもしろくないじゃないですか。そんなふうに考えていたら特にここ中国では常に人生に文句ばっかり言って生きなければならないでしょう。日本より規制の厳しい国ですから。

そして、ポリシーを持って自分で判断して、判断に責任を持つというのは、個人として生きていくときだけではなく、会社経営も同じことですよね。会社を経営していると必ず初めての事態に遭遇します。毎日とまではいかないまでも、ほぼ毎月何かしら起こります。そんなときに自分たちで判断して仮に誤ったとして、それを他人のせいにしたって、自分たちが惨めになるだけです。そのために、できる限り判断を誤らないように経験を積み、そして仮に誤ったとしてもそれを決して他人のせいにはしない姿勢が大切だと思います。

ここまでがボクが書きたかった内容です。

そして以下には参考までに今回の震災に関する僕なりのポリシーを書いておきたいと思います。あくまでボク個人の考えですので、反対の方もいらっしゃるかと思います。反対意見の方は反対意見を持って、行動していただければと思います。

[ゴビ太郎のポリシー]

1.暗くならない

今回の震災ではたくさんの方が亡くなり、たくさんの方がたくさんのものを失い、今も避難所で生活している方もたくさんいます。福島の原子力発電所付近の人たちは不安でたまらないと思います。

でもだからと言って、日本国民全員が暗くなる必要はないと思います。暗くなったって何も変わりません。むしろ不安な人たちをどうやって不安から救い出すかを明るく考えていくことが必要ではないかと思います。

明るく振舞うというのは何も被災者たちを忘れるということではありません。彼らのことを常に頭にいれ、彼らが気分悪くならないように、明るく支援することが必要だと思います。

2. 仕事をしっかりする

何事も自粛ムードが漂っています。何でもかんでも自粛すればいいってもんではないと思います。自粛して何になるのかをしっかり考えて、自粛したほうがいいものは自粛すればいい。そうではないものは自粛する必要はないと思います。

これに関してはおちまさとさんのブログ「『不謹慎』とは何か」に共感する内容が書いてありますのでご覧になっていただきたいと思います。
http://ameblo.jp/ochimasato/entry-10830934123.html
(残念ながら普通の方法では中国からはアクセスできません、アクセスする方法はゴビーズまでお問い合わせください。 お問い合わせフォームはこちら

例えば仕事。仕事を自粛していいことがあるでしょうか。現在の日本に必要なものは同情という感情なんかではなく実物だと思います。実際のお金、物資、住む場所、放射能を解決する方法、仕事を失った人の雇用、こういうものが必要なのではないでしょうか。そんな中仕事を自粛してしまえば、経済は回らなくなり、どんどん不況に陥ってしまうのではないでしょうか。仕事をできる人はしっかり働き、その中で被災者たちのため、これからの日本のためにできることを考えるべきだと思います。

仕事以外でもパーティーやイベントなどの自粛にも、しっかり理由があれば自粛すべきですが、「他も自粛しているから」という短絡的な理由で自粛する必要はないと思います。おちさんも言っているように、名目を変えて行うことはできるわけです。「被災者のみんなに応援メッセージを書く」とか「みんなで被災地支援のためにできることを考える」とか、「集まったお金の一部を寄付する」とか。

ちなみに東京湾の花火大会が中止されたそうです。それに伴う経済損失がいかほどか。また、ある地域ではイベント自粛多発により、倒産するイベント会社が出てきているそうです。こんなことやっていて日本はいいのでしょうか。おちさんのブログではこんなことにも言及しています。

こういうことも含めて、個人個人がしっかりと考え、自分たちのポリシーを持ち、行動することが求められるでしょう。

3.勉強する

新しいことに対して自分たちで判断しようとするのであれば、それなりの勉強が必要だと思います。震災のこと、避難所のこと、ボランティアのこと、放射能のこと…。これからボクたちが何をすべきか考えるためにも、わかる範囲で自分でしっかり勉強していきたいと思います。

政府の指示に従うにしても、政府を非難するにしても、自分のポリシーがないと判断できません。そして自分のポリシーを持つためにはそれなりの知識を持つ必要があります。がんばって情報処理したいと思います。

また、ツイッター上でつぶやいている人を見ていると、しっかりした考えを持っている人とそうではない人の差が歴然です。もともと「つぶやき」だから重みは必要ないのでしょうが、しっかり考えて発言している人へ意見するときは、礼儀としてやはりそれなりの準備が必要だと思います。日常会話でも同じですね。

4.自分たちができる支援方法を考える

外国にいるから募金して終わり、で済ませるには今回の災害はあまりにも国家に対する影響が大きすぎます。海外に住んでいるからこそできることは何かないのか、必死になって考えて、見つけて、行動していきたいと思います。

海外にいるからこそ、今回の災害を日本という国家のピンチと捉えられている部分もあるかもしれません。いつもにも増して愛国心が出てきています。

 

今回のコラムはだいぶ長くなってしまいました。思っていることを素直に書いてみたつもりです。少しアツくなってしまった部分もありますが、ご了承願います。基本的にはアツい人間なんです(笑)

今回の震災を機に日本が変わっていくような気がしてなりません。または日本が変わることを期待している自分がいるのかもしれません。何はともあれ、ボク自身はボク自身の中に変わらなければならない側面をいくつも発見しました。自分を信じて変わっていこうと思います。

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